半月板損傷とは? 原因や症状、治療方法について解説。

「最近、膝が痛くなってきた」

「膝の曲げ伸ばしがしにくい」

「歩いているときに膝に力が入らない」

 

膝の不調を感じている方でこのように感じることはありませんか?

この症状もしかすると、半月板損傷かもしれません。

 

半月板損傷は急激に進行する場合もありますが、多くは半月板が損傷してるとは気づかず、一般的な膝の痛みだと勘違いしてしまうことがよくあります。

 

そのまま放置して悪化することがないように、症状や原因、治療方法について知ることが大切です。

 

本記事では、半月板損傷についての原因、症状、治療方法について詳しく解説していきます。

半月板損傷について知ることで早期治療につなげていただけると幸いです。

 

半月板損傷の原因について

半月板とは、膝の関節のつなぎ目の外側と内側にある組織のことを言います。

とくに損傷しやすいのは内側の半月板です。

 

関節に無理な力が加わったときに損傷します。

たとえば、激しいスポーツによって膝に負荷がかかったときや、交通事故などで膝に強い衝撃が加わったときに起こります。

強い衝撃がなくとも、加齢などで半月板が変性して衰えている場合は、軽い階段をのぼるといった日常生活動作でも起こる可能性があります。

また、一般的には三日月型をしている半月板ですが、生まれつき大きな満月型をしている方もいます。

 

このように先天性における膝の特徴がある場合には、小児期でも半月板損傷が起こる可能性があります。

このように半月板損傷の原因はさまざまです。

小児期から老年期までさまざまなライフステージの方に起こりうる疾患でもあり、膝の痛みがあるときには半月板損傷について疑ってみる必要があります。

 

次に、半月板損傷の特徴的な症状について説明していきます。

半月板損傷の症状について

半月板損傷の特徴的な症状は以下の3つです。

 

  • ロッキング
  • 膝崩れ
  • スナッピング

 

それぞれについて詳しく説明していきます。

 

ロッキング

ロッキングとは断裂した半月板が関節のすき間にひっかかり、ひざの可動域が狭まり、まっすぐに伸ばしたり深く折り曲げたりしづらくなることを言います。

歩行時はもちろん、そのほかの日常生活動作にも影響が出てくる症状です。

 

膝崩れ

膝崩れは歩いている最中にとつぜん膝の力がガクッと抜けることを言います。

歩行時に急に起こると転倒の危険性があります。

 

スナッピング

スナッピングとは膝を深く折り曲げるとギシギシきしむような感じがすることをいいます。

膝の痛みや引っかかり感で歩くことすら辛い状況になります。

とくに階段の昇降時など膝に大きな負荷がかかると痛みが一層増し、通常の日常生活動作を送ることが困難になることもあります。

 

半月板損傷の検査

半月板損傷が疑われる場合は、医師が手で半月板に負荷をかけることで痛みや感覚を再現させる検査が行われます。

またレントゲンやMRIなどの画像検査で詳しく評価することもできます。

 

レントゲン検査では、半月板損傷に伴う関節症変化の有無を評価し、MRI検査では、どのような半月板損傷が起こっているのかについて詳しく見ることができます。

MRI検査は半月板損傷の診断率が高く、有用性の高い検査であると考えられており、半月板損傷が疑われる場合には必須の検査です。

 

半月板損傷の治療

半月板損傷の治療は大きく分けて保存治療と外科治療の2種類があります。

外科治療には切除術と縫合による修復術の2つのパターンがあります。

膝関節内のクッションとしての役割を担う半月板は、切除すると再生することはありません。

そのため、機能温存の観点から縫合による修復術が好ましい面もありますが、損傷の程度によっては縫合による修復術が難しい場合もあります。

 

縫合による修復術が難しい場合には、症状緩和のための鎮痛剤の使用やリハビリなどの保存治療で様子をみることもあります。

それでも症状が緩和されない場合には、部分的に半月板を切除する方法がとられる場合も。

このように半月板の治療はさまざまです。

治療後の生活も見据えて治療についてのメリット、デメリットを聞いて、主治医と相談しながら決めることが大切です。

 

半月板損傷のリハビリ

半月板損傷の治療のひとつである保存療法の一環としてリハビリによる治療があります。

半月板損傷のリハビリは治療によってもリハビリの内容や時期が変わってきます。

主治医と十分相談をしたうえで行うことが基本となります。

ここでは代表的なリハビリの内容について説明していきます。

 

関節可動域訓練

膝関節の可動域を充分に回復するための運動に取り組みます。

半月板損傷を起こすと、炎症によって膝の関節が動かしにくくなったり、損傷によって組織同士が癒着し関節が動かしにくくなることもあります。

 

そのため、ゆっくり段階をおって関節の可動域を回復するための運動が必要になります。

無理な動きをすると逆効果になるため、医師や専門スタッフの指導のもと行うことが大切です。

 

筋力トレーニング

関節可動域訓練のあと、もしくは同時進行で行うのが筋力トレーニングです。

半月板は膝にかかる体重を支えて、体の安定化を図る働きがあります。

半月板を損傷することで、体を支える機能を失ってしまうことになります。

 

そのため、ほかの組織で安定化を図る必要があります。

具体的な方法としては、膝周囲の筋力を強化し、半月板の代わりに筋力で体を支えるという方法です。

再発防止の観点からも筋力強化は重要なリハビリでもあります。

 

バランス運動

半月板損傷でバランスが取りにくくなっている状況を回復させるために必要な運動です。

膝のバランス感覚を失った状態のままだと、さらなるケガの可能性も。

半月板損傷から回復するためにも大切なトレーニングの一つです。

このトレーニングではバランスボールやバランスディスクなどを使用し、バランス感覚を強化していきます。

 

ただし足場の不安定な運動ですので、専門スタッフの見守りのもと行うようにしましょう。

 

まとめ

半月板は日常生活を送るうえで大切な役割を担っています。

これらの部位が損傷し機能を失うことで、日常生活における質の低下もみられます。

また、痛みなど苦痛が伴うことも。

 

半月板損傷は急な症状の変化が起こることもありますが、多くは少しずつ進行していくことが多い症状です。

知らないうちに症状が悪化していたなんてことにならないように、膝の痛みや違和感があればすぐに受診することをおすすめします。

 

【参考文献】

星川吉光(2007)『スーパー図解 腰・ひざの痛み』

 

【参考サイト】

「関節治療オンライン」(2021)

https://seikei-online.jp/column/knee/4609

 

「Medical Note」(2017)

https://medicalnote.jp/diseases/%E5%8D%8A%E6%9C%88%E6%9D%BF%E6%90%8D%E5%82%B7?utm_campaign=%E5%8D%8A%E6%9C%88%E6%9D%BF%E6%90%8D%E5%82%B7&utm_medium=ydd&utm_source=yahoo

 

監修:医師 津田康史