最近、物忘れが増えた、物覚えが悪くなったと感じることはありませんか?
現代社会においてスマホは必要不可欠なアイテムですが、過度な使用は病気のリスクを高める危険性があります。
特に近年では30代~50代の方を中心に、スマホ認知症が増えてきています。スマホ認知症は症状の改善が見込まれる認知症ですが、若年性認知症を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
本記事では、スマホ認知症の症状&対策などについてご紹介します。
スマホ認知症なのではないか?と不安に思っている方は、ぜひ生活習慣の改善にお役立てください。
目次
スマホ認知症とは
若い世代に多いといわれるスマホ認知症ですが、症状&原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
スマホ認知症の症状
スマホ認知症は、スマホ依存による脳の過労が原因で、アルツハイマー認知症と類似した症状を呈します。これらの症状は一過性で回復するケースが多いですが、若年性認知症に繋がるリスクがあるため注意が必要です。
・記憶力・集中力の低下
・注意力散漫
・言語障害
・遂行実行機能の低下
・コミュニケーション能力の低下
・企画力・創造力が低下する
・生活意欲の低下
・体調不良・情緒不安定
スマホ認知症は一般的な認知症とは異なり、周囲に気づかれることはありません。本人も自覚症状がないまま症状が進行してしまうので、意識的にスマホの使い方と向き合うことが予防と改善につながります。
スマホ認知症の原因
スマホ認知症は、脳の司令塔と呼ばれる前頭前野の機能が停止することが原因で引き起こされます。
普段何気なく見ているニュースや動画、仕事やプライベートのメールチェックなどは、わたしたちが意識せずとも、脳が処理してくれています。しかし、一つ一つの情報量は小さくても、それらがタスクとして蓄積すると、脳が情報を処理しきれずパンク状態に陥ってしまうのです。
脳が過労状態に陥ると情報処理能力が低下し、スマホ認知症の症状が現れ始めます。
スマホ認知症のチェックリスト
自分はスマホ認知症ではないか?と疑っている方は、下記のチェックリストを実践してみましょう。
当てはまる項目が多いほど、スマホ認知症の可能性があります。
スマホ認知症の疑いがある方は、生活習慣を見直すよう心がけましょう。
・最近物忘れが増えた
・やる気・興味がわかない
・頭と体がいつも疲れている
・不眠・頭痛・めまいなどの不調が出ている
・イライラしたり、気分が落ち込んだりしている
・集中力がなくなった
・仕事・家事の段取りが悪くなった
・空き時間にスマホを使っている
・就寝前にスマホを見ている
・外出先でもスマホの使用時間が長い
・スマホなしで目的地にたどり着けない
・覚えておきたいことはスマホで撮影する
・近頃漢字が書けなくなった
スマホ認知症の対策
スマホ認知症は、日常的にスマホを使う人になら誰でも起こり得る症状です。現代社会でスマホを全く使用しないというのは難しいですが、スマホ認知症にならないためには、対策をおこなうことが大切です。
デジタルデトックスをする
食事中や就寝前、トイレの最中などに、スマホを触っていませんか?
気がつくとついスマホに手が伸びているという人は、スマホに一定時間触らないデジタルデトックスがおすすめです。
スマホの使用時間や使用状況は、スマホの設定画面で確認することができます。
この機会に今一度、スマホの使用目的や使用頻度を見直してみましょう。
スマホを触らない時間を作る
スマホ認知症にならないためには、脳を休ませる時間が必要です。
スマホに表示される情報を何気なく見ている間も、脳は休まず動き疲労が蓄積しています。
できるだけスマホを見ない時間を作り、脳がリフレッシュできる状態をつくりましょう。
スマホの機能に頼りすぎない
現代では疑問に思ったことは、スマホで検索するのが一般的です。
しかし、それを継続していると頭で考える機会がどんどん減り、スマホ認知症になるリスクが高まってしまいます。
疑問に思ったことは一度深く考えてみる、本や辞書で調べる、人に尋ねてみるなど、スマホの検索機能を使わずに解決できるよう心がけてみましょう。
直接的なコミュニケーションを増やす
人と直接おこなうコミュニケーションは、脳の活性化を促し、スマホ認知症を予防します。
スマホのメッセージ機能は便利ですが、たまにはご家族やご友人と会って会話をしてみてはいかがでしょうか?
スマホ認知症まとめ
本記事では、スマホ認知症についてご紹介しました。
・スマホ認知症は、アルツハイマー認知症と類似した症状
・スマホ認知症の症状は、アルツハイマー認知症と類似している
・スマホ認知症の原因は、脳が過労することによる処理能力の低下
・スマホと距離を置くことが、スマホ認知症の対策につながる
症状やチェックリストをみて思い当たる節がある人は、ぜひ一度スマホから離れて脳を休めるよう心がけてみてください。
監修:医師 津田康史