再生医療という言葉を聞いたことがありますか?
あまり聞き馴染みがない方も多いかもしれません。
再生医療は、従来では効果が得られなかった病気や、怪我に対しての新たな治療として期待されている、最先端の医療技術です。
ここでは、再生医療はどんな治療法なのか、どのような効果があるのかなど、効果のある疾患や副作用も含めて解説します。
また、再生医療は美容効果も得られると言われているため、幹細胞治療の詳細などと併せて、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1.再生医療とは
再生医療とは、元々人間に備わっている修復・再生する力。すなわち自然治癒力を最大限に活かす治療です。
そんな再生医療に欠かせないのが、人間が持つ幹細胞です。幹細胞は、体内が通常のときには活動しませんが、ほかの細胞が損傷したり減少したりすることで、それらの細胞の代わりとして働こうと活動します。
そのような技術を活かした治療は大きく分けて、ES細胞、iPS細胞、体性幹細胞の3種類に分類されますが、これらはすべて幹細胞を用いた再生医療となります。
1−1.幹細胞治療
前述のとおり、幹細胞は再生医療に欠かせないものであり、幹細胞治療は再生医療の1つです。
幹細胞についてさらに細かく解説すると、幹細胞は自己複製能と多分化能の2つの能力を併せ持った特別な細胞です。そして、この2つの能力によって新たな細胞を生み出し組織の再生を行います。
幹細胞治療はこの仕組みを活かして、傷ついた臓器や血管、老化した皮膚などのさまざまな修復・再生を行うことが可能です。そして、今まで治療法がなかった病気や怪我に対しての最新治療法としても期待されています。
1−2.各種疾患や美容にも効果的
再生医療は、各種疾患や美容にも効果的です。
幹細胞がさまざまな細胞に分化することで、創傷治癒や免疫調整、神経再生など多くの機能として働き、あらゆる疾患の治療に効果があると言われています。
疾患の例としては、肝障害、変形性膝関節症、皮膚の損傷治癒促進、自己免疫疾患、脳梗塞・脊髄損傷など多岐にわたります。また、美容効果があるとされる再生医療の代表的な部位が肌の治療です。
2.再生医療による副作用について
再生医療は最先端の治療法とされており、大きな副作用はほとんど報告されていません。ただし、副作用の心配が全くないわけではありません。
幹細胞治療の副作用に一番多いのは、痛みです。体の中に戻される幹細胞が急激に関節に入ると、関節内がその衝撃に耐えられず、患部に痛みや腫れが出現することがあります。
患者の細胞を培養して体内に戻しているため、細胞自体が悪さをしているわけではないので、症状が出現しても数日で治ることがほとんどです。
3.再生医療や幹細胞治療で期待できること
再生医療や幹細胞治療は、患者自身の細胞の修復力を使って行う治療のため、手術の必要はありません。
そのため、負担は少なく高い効果が期待できるのです。ここでは、医療関連と美容関連それぞれへの効果についてお伝えします。
3−1.医療関連への効果
今も研究や治験が行われ続けている幹細胞治療は、徐々に治療適応となる疾患が増えています。なお現在、再生医療の適応とされている一部の疾患は以下のとおりです。
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 認知症
- パーキンソン病
- 変形性関節炎
- リウマチ
- 糖尿病
など
血管系疾患や神経系疾患、免疫疾患、骨疾患など幅広い疾患に効果があることがわかります。ほかにも治療の適応とされている疾患は多くあり、最新の治療法として期待されているのが再生医療です。
また予防的な効果も期待されているため、病気の予防や体全体の機能向上にも効果があると言われています。
3−2.美容関連への効果
美容に対する再生医療の代表的な治療対象となるポイントは、肌へのアンチエイジング。
人間の肌を作る3要素はコラーゲン・エラスチン・ヒアルロンですが、再生医療によってこれらを産生させる細胞が活性化します。そのため、肌のシワやたるみを無くしてハリを与えてくれるのです。
患者自身の細胞を使用することで副作用の出現リスクを抑えられるうえに、綺麗な肌を手に入れられる魅力的な治療といえるでしょう。
4.幹細胞を用いた再生医療のメリット・デメリット
幹細胞を用いた再生医療は、あらゆる効果が期待できるため多くのメリットが挙げられますが、もちろんデメリットもあります。
治療を受ける際はデメリットも把握したうえで、安全に施術を受けるようにしましょう。
4−1.幹細胞を用いた再生医療のメリット
幹細胞を用いた再生医療のメリットは、以下の通りです。
- 現在も病気やケガの治療に取り入れられている
- 副作用を起こす可能性が低い
そのほかの、幹細胞を使った再生医療は、美容面や医療面での手術痕が残らなかったり、倫理面での問題が低かったり、大きなメリットが注目されています。
どんな治療にもともなう副作用リスクですが、その副作用の起こるリスクが低い点は、幹細胞を用いた再生医療を受けるうえでの大きな安心感です。
4−2.幹細胞を用いた再生医療のデメリット
幹細胞による再生医療は、大きなメリット面が注目されますが、以下のようなデメリットを含むことも把握しておきましょう。
- 高額な費用がかかる可能性がある
- さまざまな細胞には分化できない
幹細胞を用いた再生医療のなかには、保険適用の治療もありますが、まだまだ自由診療が多いのも事実です。治療によっては、高額の費用を支払うケースも珍しくありません。
5.まとめ:幹細胞などによる再生医療は医療・美容での効果が認められている
幹細胞などを利用した再生医療は、医療面や美容面において、それぞれの分野で効果が認められている治療方法です。
まだまだ研究や治験が継続されている状況ですが、幹細胞などの再生医療は現在でも実際の治療にも使われている治療方法。
今後はますます身近な治療として発展していくことでしょう。
この機会に再生医療へ関心を持っていただき、知識として身につけるほか、実際に治療を検討していただければ幸いです。
膝の痛みや神経痛がなかなか治らない。病気や美容で長年悩んでいる。などの日常生活を送るうえで、少しでも気になった方は気軽にご相談ください。
表参道ヘレネクリニックでは体に負担のかからない再生医療を得意としており、いきなり治療に踏み出せない方の為にも事前カウンセリングを実施しています。
「気にはなるけど、 本当に今から予防が必要か判断できない」 「治療するか決まっていないけど、 まずは話を聞いてみたい」 そんな場合も全く問題ありません。気付かないうちに生死をさまようリスクを抱えている場合もございますので、ぜひ一度お気軽にお問合せくださいませ。
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【再生医療外来】 03-3400-2277
監修:医師 津田康史