https://news.yahoo.co.jp/articles/ab556d8f5c8c949fc66df741cc8d7b1219fd4373 より引用
胎盤幹細胞由来の細胞外小胞(EV)から抽出したマイクロRNAが、新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の予防と治療に効果があるという研究結果が出た。 ムン・ジスク車(チャ)医科大学バイオ工学科教授の研究チームが世界各国で分析された95種類のコロナウイルスの誘電体序列情報を比較分析した結果、突然変異したコロナウイルスRNAの誘電体で3'UTR(Untranslational region)と呼ばれる伝令リボ核酸(mRNA)の末端遺伝子の序列が類似していることを確認したと10日、発表した。 研究によると、コロナウイルスが突然変異を起こしても、3'UTRの部分はほとんど変わらない。この部位を阻害する治療薬を開発すれば、突然変異したコロナウイルスも治療できるという意味だ。 ムン教授のチームは、胎盤幹細胞および胎盤の副産物から細胞外小胞を分離し、分子データを分析した結果、細胞外小胞に存在する84個のマイクロRNAのうち、5つのマイクロRNAがコロナウイルスの3'UTRと結合して、ウイルスの発現を阻害することを確認した。 また、マイクロRNAには抗炎症効果があるため、新型コロナの重症患者に生じる過度の免疫反応「サイトカインストーム」を防ぐ効果もある。 サイトカインは、ウイルスが侵入したときに免疫反応を引き起こす重要な役割を担うが、過剰に分泌されると、肺や他の臓器に甚大な損傷を引き起こし、患者が死亡するおそれがある。 ムン教授は「胎盤幹細胞から抽出した細胞外小胞が持つ治療効果を活用すれば、コロナウイルスだけでなく、これに類似したRNAウイルスに先制的に対応できるワクチンと治療薬の開発が可能」と述べた。 同研究はムン・ジスク車医科大学バイオ工学科教授の研究チーム(パク・ジェヒョン・チェ・ユリ博士課程、イム・チョル統合過程、パク・ジミン研究教授)が韓国科学技術情報通信部と韓国研究財団の支援を受けて「幹細胞応用融合基盤技術開発」事業の一環として行われた。 研究の結果は「コロナウイルスおよび、それから変異したコロナウイルスを抑制する細胞外小胞内のマイクロRNAの抗ウイルス効果」というタイトルで論文事前掲載サイト「バイオアーカイブ」に掲載された。