平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび報道されております再生医療（幹細胞投与）に関連した死亡事故につきまして、まずは亡くなられた方とそのご遺族に、心よりお悔やみを申し上げます。 今回の報道されている事故は、当院とは別の医療機関で起きた事例です。患者様におかれましては、どうぞご安心いただければと存じます。
現在、厚生労働省による原因究明が進められており、詳細はいまだ明らかになっておりません。当院としては、個別の医療機関に対する評価や責任を論じる立場にはなく、あくまで事実関係の解明を待つべきものと考えております。 一方で、患者様の安心を最優先に据え、安全管理の一層の徹底に取り組んでまいります。
当院では再生医療導入当初より、幹細胞投与に伴うリスクを適切に判定するため、事前のヘルスケアチェックをご提出いただいております。これは患者様の安全を守るために欠かせないプロセスであり、ご不便をおかけすることもあるかと存じますが、今後も引き続きご協力をお願い申し上げます。
また、幹細胞治療において特に注意が必要とされるのは「細胞を運ぶ過程での品質管理」です。細胞は非常にデリケートなため、輸送の際に温度などが乱れると、安全性が損なわれるリスクがあると考えられています。
この点において、当院では再生医療を始めた当初から「院内ラボ（細胞を培養・検査する施設）」を備えております。すべての工程を院内で完結させることで、輸送によるリスクをなくし、より安全な状態で治療をご提供することが可能です。また、国や国際的な基準に基づいた厳しいチェックを行い、必要に応じて外部機関による確認も取り入れながら、患者様の安全を守っております。
今回の事故を受け、当院内でも直ちに緊急点検と安全対策の再確認を行いました。外部の専門家との連携も進め、より一層厳格な基準で安全体制を強化してまいります。
また、治療を受けられる患者様ご本人だけでなく、ご家族の皆様にも安心していただけるよう、あらゆるご質問に誠実に対応いたします。万一ご不安な点がございましたら、どうぞ遠慮なくご相談ください。
私たちは今回の事案を重く受け止めつつ、再生医療の可能性と安全性を守る責任を果たしてまいります。患者様の命と健康を第一に、今後も信頼される医療の提供を通じて、より良い未来の医療を築いていく所存です。
2025年9月1日
医療法人社団HELENE
表参道ヘレネクリニック/ヘレネAoビルクリニック